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石田 紀久; 入尾 敏明*; 手島 登*
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(8), p.771 - 782, 1997/08
被引用回数:17 パーセンタイル:77.46(Nuclear Science & Technology)本論文は、舶用炉の再循環型蒸気発生器を模擬した小規模の実験装置に加速度変動を付加した実験に関するものである。実験は、二相流を含む流動特性に及ぼすヒービング(船体運動の一つ:垂直方向加速度変化)の影響を把握するために行った。実験により、ヒービングに対する循環流量、ボイド率及びダウンカマーの応答を調べた。ヒービングによるこれらの変動の大きさは、加速度変動に比例している。循環流量の応答関数は一次遅れより高次遅れ関数である。蒸気発生器二次側流路の流動抵抗、蒸発器二次側の流路面積を実験パラメータとし、ヒービングに対する応答への影響を調べた。これから、特に蒸発器下流の流動抵抗はヒービング時変動の振幅が拡大されることが示された。
石田 紀久; 富合 一夫*
JAERI-M 91-226, 129 Pages, 1992/01
船体運動条件下での原子炉プラント熱水力挙動を解析できるRETRAN-02/GRAVを開発した。RETRAN-02コードはもともと一次元モデルを対象としているが、船体運動による原子炉プラント熱水力挙動への影響として、ヒービング(上下動加速度運動)、ローリング(横揺れ運動)及びピッチング(縦揺れ運動)、ならびに船体定傾斜の組合せが考慮できるよう多次元モデルへの拡張を行った。この改良したコードの機能を、これまで行われたいくつかの実験、すなわち、ヒービング状態での単相及び二相自然循環実験、ローリング状態下での単相自然循環実験、及び定傾斜状態下での単相自然循環実験について解析を行い、十分実験結果を模擬できることを確認した。実機の応用として、船体運動が原子力「むつ」炉に及ぼす影響を把握するために、ヒービング、ローリング及び定傾斜状態でのプラント挙動を解析し、「むつ」実験航海の実験海域の条件選定に役立てた。